第6回東工大COIシンポジウム 2022年3月10日
第6回COIシンポジウムを3月10日にオンラインにて開催しました。
当拠点では、『サイレントボイスとの共感』をテーマにCOI活動を推進してきましたが、今年度が最終年度となりました。
当拠点で進めてきたプロジェクトの目的は科学技術的な成果のみならず、地球との共存を目指して人々に行動変容を促すことにあります。
そこで今回のシンポジウムでは、科学技術が人間にもたらす変化や価値、その可能性について様々な立場から考え、
「地球インクルーシブセンシング:地球・社会を自分事として捉えて行動することのたいせつさ」というテーマで、
我々のコンセプトを更なる探求を行う機会として開催いたしました。
招待講演として、静岡県立大学の鴨川准教授より、「次世代型センサー・通信危機は自然災害予測をどう変えるか」というテーマで、 東北大震災を例にした津波観測の現状や問題点など解説していただくとともに、磁気センサーや高性能LPWAを使った新たな観測を行うことで災害予測への道につながるなど、興味深い話を聞かせていただきました。
鴨川先生の講演模様
またこれまでの研究成果については、以下に示す主に社会実装に関するテーマについてそれぞれ担当教員から報告しました。
・動物のサイレントボイスとの共感 東京工業大学 伊藤准教授
・「場」のサイレントボイスとの共感 東京工業大学 三宅教授
・大気のサイレントボイスとの共感 北陸先端科学技術大学院大学 水田教授
・行動を誘引するフィードバック 東京工業大学 西條教授
・デバイス関係 東京工業大学 若林教授
その後引き続いて、東京工業大学のリベラルアーツ 未来の人類研究センターの伊藤亜紗教授、中島岳志教授に参加していただき、 「『サイレントボイスとの共感』と利他学」というこれまでにない切り口でプロジェクトリーダー及び各テーマの教員も交えて討論いたしました。
参加された方からは、様々な分野で「聞こえないものを聞こえるようにする技術」の研究に対し興味深く視聴したとか、
特に後半の討論については、理系の視点とは異なる人文・社会科学研究の視点を交えたディスカッションに興味を覚えたとか、
根本にある人間の行動原理や考え方,利己と利他,聞くことと聞こえることなど新鮮に感じたなど、好意的なコメントや感想を数多くいただきました。
当日は大学や研究機関、企業など幅広い分野から200名近い方々が参加していただき厚く御礼申し上げます。
当拠点は引き続き「地球インクルーシブセンシング研究機構」により本活動を継続していく所存ですので、更なるご理解・ご協力をお願いいたします。
シンポジウム事務局 討論のビデオ画面
シンポジウム事務局
討論のビデオ画面
関連リンク:東工大COIシンポジウム案内ちらし