報 告
最先端ナノ材料グラフェンを用いた電界センサ素子で、雷雲が生み出す電界の検出に成功
当COIに所属する北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科/環境・エネルギー領域のアフサル カリクンナン研究員、マノハラン ムルガナタン講師、水田 博教授の研究チームは、
音羽電機工業株式会社、東京工業大学と共同で、グラフェン(炭素原子シート)を用いた超小型電界センサ素子を開発し、
雷雲が生み出す大気電界(最小検出電界~67V/m)を、センサにグラフェンを使用して検出することに世界で初めて成功しました。
気象庁などの雷警報システムは、落雷発生後のデータに基づいて雷雲の行き先を予想するため、最初の雷が発生する前に危険性を予測することはできません。
一方、この超小型電界センサを用いて空間における電界のわずかな変化を把握すれば、雷雲の危険性を事前に判断できる可能性があります。
また高さ二メートルほどあり外部電源が必要な既存の装置に比べ、超小型であり太陽電池で動くため、大幅なコスト削減ができるため、
広域の雷雲監視ネットワークや発展途上国での雷被害対策などに応用が期待できます。
本研究成果に関し、11月26日に北陸先端科学技術大学院大学において記者発表を行い、
さっそく時事通信社、
NHKニュース石川Web、
北陸中日新聞などに取り上げて頂きました。
JAISTで行われた共同記者会見