おおた工業フェア2017 出展報告
今年のおおた工業フェアは、2月2日から4日までの3日間、大田区産業プラザ(PiO)で開催されました。
今回のテーマは「おおた工業4.0」です。
これまで、関東大震災や第2次大戦後に工業地域として勃興(おおた工業1.0)し、
1950年代末期から1960年代中頃に中小企業が集積(おおた工業2.0)して、次第に高度な技術と技能の獲得をしながらネットワーク化(おおた工業3.0)を進めて来ましたが、
これからは待ち受け型を脱して設計・最終製品の製造を手掛ける時代(おおた工業4.0)であるとの宣言です。
おおた工業フェア ロゴ 会場の大田区産業プラザPiO
おおた工業フェア ロゴ
会場の大田区産業プラザPiO
東工大COIは昨年より出展しています。 今回は初めての試みとして、地域の産学連携の一環として大田区の異業種交流会やものづくり団体とともに「ものつくり祭おおた ~グループ・連携の力~」をテーマに、 16チームの一員として2階小展示ホールで展示を行いました。
2階小展示ホール入口 東工大COIブース全景
2階小展示ホール入口
東工大COIブース全景
東工大COIブースの展示は、長谷川晶一研究室の「コミュニケーションロボットのための小型静粛減速機」、
COI参画企業のラピスセミコンダクタの「低消費電力無線が創るIoT近未来社会像」、及びCOI事務局による「『以心電心』ハピネス共創社会の実現に向けて」の3件です。
デモでは、遠隔地より操作し存在感を示す長谷川研究室のアバターロボットが登場し、ぬいぐるみで作られた柔らかく静かなロボットであることが注目され、ビジターや子供達に人気でした。
また、ラピスセミコンダクタの低電力無線モジュールと組み合わせた多機能センサは、デバイスの3次元の位置と温度がリアルタイムで表示され、完成度の高さで注目されました。
これは、貴重品の輸送中の状態を記録する場面など様々な応用が想定されています。
長谷川研究室の展示・デモ ラピスセミコンダクタの展示・デモ
長谷川研究室の展示・デモの様子
ラピスセミコンダクタの展示・デモの様子
ブースでの展示やデモに加え、今回は2階小展示ホールではステージイベントとして、長谷川先生が講演を行いました。 ご専門のバーチャル・リアリティやヒューマン・インタフェースから始まり、デモで登場したアバターロボットに至るお話は、 生活を自然に楽しく創造的にという考え方に基づいたもので、多くの聴衆の共感を呼びました。
長谷川先生の講演 会場の様子
長谷川先生の講演
会場の様子
おおた工業フェアの最終日は、全日本製造業コマ大戦の大田区特別場所のイベントで大いに盛り上がりました。 出場者は、各自決められたサイズのコマを作製して持ち寄りますが、その構造やデザインは様々。 トーナメント試合が進むにつれ、応援したいコマが決まり、試合の結果に一喜一憂しました。 いかにもものづくりの町のイベントでした。
コマ大戦の試合シーン
コマ大戦の試合シーン
3日間に渡る会期中に、多数のビジターより様々なご質問、ご意見、ご提案をいただきました。 よく検討し、今後の研究開発に役立てたいと考えております。