EISESiVコンソーシアム

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EISESiV・iSyMsコンソーシアム合同シンポジウムを10月27日にキオクシア株式会社横浜テクノロジーキャンパスにおいて開催しました。昨年に引き続き4回目となります。当日は大学や研究機関、企業から60数名の会場参加、またリモートによる参加が約90名と、たくさんの方が参加していただき厚く御礼申し上げます。今年はメモリーに焦点を当て、膨大な情報を扱うストレージ技術・アプリケーションの最前線と今後の展望」をテーマとして講演を行っていただきました。
まず開催にあたりiSyMsのリーダーである東京科学大学 平本 俊郎 特定教授より、また今回会場を提供していただいたキオクシア株式会社の先端技術研究所 川中 繁 所長より挨拶していただきました。


基調講演として、デル・テクノロジーズ株式会社森山統括本部長より「エンタープライズ向けストレージ業界の現状と動向」というテーマで講演していただきました。まずストレージ市場シェアと動向について説明がなされ、クラウドサービス、ランサムウェア対策としてセキュリティ、AIの導入といった話題から今後のストレージ戦略まで紹介していただきました。
次に招待講演として、海洋研究開発機構の樹田技術主任より「海洋観測データとその輸送:水中音響通信・プラットフォーム・モニタリング」のテーマで海洋調査技術とデータ収集の現状、特に海洋調査における水中音響技術
及びJAMSTECの取り組みについて説明していただきました。


基調講演・招待講演に続き、EISESiVコンソーシアムのリーダーである東京科学大学 廣井 聡幸 特任教授の司会の下、各コンソシャムのメンバーから次に示す4件の講演がなされました。
・AI市場成長に対応するためのメモリ周辺技術課題
柳 茂知 氏 キオクシア株式会社 先端技術研究所所長附
・NAND Flash memoryのこれまでと将来展望
東谷 政昭 氏 Sandisk Corporation Chief Technology Fellow
・磁気ストレージ技術の将来展望
高橋 有紀子 センター長 物質・材料研究機構 磁性スピントロニクス材料研究センター
・半導体チップレットの最新研究開発動向 ?後工程の「進化」「深化」「真価」?
井上 史大 准教授 横浜国立大学
キオクシア株式会社の柳氏より、AI市場拡大におけるAIインフラとしてのメモリ・ストレージの位置づけ、急成長に伴う課題など説明していただきました。
Sandisk社の東谷氏からはNAND Flash Memoryにおける技術の進展及び業界の動向、ならびに今後の技術開発動向において主に物理的な観点から説明していただきました。
物質・材料研究機構の髙橋センター長からは、ハードディスクの動作原理と技術の進展、HDDの高密度化には記録媒体の重要なこと、3次元磁気記録やスピントルクアシスト磁気記録といった新しい技術の紹介がなされたほか、磁気ストレージは大規模データを支える極めて重要な技術ということを強調されておられました。
横浜国立大学の井上准教授からは、半導体チップレットの最新研究開発動向について説明がなされ、省電力化にはチップレットとともに半導体製造技術である前工程、後工程を含めた融合が不可欠という主旨の説明がなされました。さらに今後半導体の技術進展に対し人材育成も重要ということも強調されておられました。




以上の講演の後、EISESiVコンソーシアムおよびiSyMsコンソーシアムのサブリーダーである東京科学大学 若林 整 教授より各講演の内容を簡潔に整理するとともに、今回のシンポジウムのテーマであるストレージ技術やアプリケーションに関する各講演を簡潔にまとめていただき、今後の技術開発や課題について議論していただきました。
最後にEISESiVコンソーシアムのリーダーである東京科学大学 廣井 聡幸 特定教授より、ストレージに関する有益な情報提供していただいた講演者の皆様、また最新設備が整った会場を提供していただいたキオクシア株式会社様に対するお礼とともに今後の更なるご理解・ご協力をお願いして閉会となりました。
その後意見交換会が行われ、講演者と参加者との懇親を深めることができました。


